FINAL FANTASY STORY


第1章序話
伝説
Legend

 その日が、彼と会った初めての日だった。
 青年は――騎士になったばかりとはいえ、まだ少年と言っても良いほどの年齢だが――会議室の末席に静かに座りながらも、その目はまっすぐに、今や伝説となっている男を見つめていた。
 窓から差し込む朝の光。その光に照らされて、ここからはその表情は読み取れない。
 青年は、彼について知っている限りを思い出してみる。
 年はまだ若い。たしかまだ20歳には届いていないはず。自分より少し年上という程度だろう。自分の隊長より、半分以上も若い。その若さで、今ではカルナス共和国の魔法剣士団の団長である。完全なる能力主義社会であるカルナス国内においても、それは稀な事だと言われている。
「ふむ、分かりました。部隊の派遣は了承しました」
 ふと我に帰ると、カルナス共和国の評議長が隊長の渡した親書を読み終えて話し始めた所だ。
「ありがとうございます」
「いえ、構いませんよ。我々としても、彼の国の動きは注意して見ていますから。将軍、部隊の手配は君に頼む」
「分かりました。早速にでも」
「あなたがたは、部隊の編成が終わるまで、部屋を準備致しますのでそちらで御休息を」
 評議長が自分達を指して言う。
「いえ、ご厚意は感謝致しますが、我等ももう行かねばなりません」
「そうですか。国王には、すぐにでも部隊を送るとお伝え下さい」
「はっ」
 会議は終わりだ。

プロローグ第1話


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